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八時十二分。
50㍍走を6秒後半で
走れるあたしだから
わずか八分で
教室に入れた。



「やっぱあたしって天才?今日も輝いてる、あ・た・し」



なーんて言ってると



「アホか」


「鳴!!あたしはアホではない。天才だ」


「天才はそんなの言わない」


「ちぇー」



藤田 鳴 (フジタ-ナル)
はあたしの親友。



ちなみにツッコミ担当★
ま、本当の天才は
鳴の事だと思う。



今までテストで
5教科の合計で
460点以下を
とったこと無い
なんて天才かっ!!



「それより今日は一段と髪の毛のウェーブが上手くできたんだよねー」


「そんな変わんないような」




いい忘れてた。
鳴は超毒舌。



それはおいといて!!
絶対上手いって!!
斜め下で1つに束ねた髪に
アイロンで巻いて
上の髪はワックスで
整えて………




「これだけで50分!!」


「長。」


「鳴もサラサラじゃなくて巻けばいいのにぃ」


「あんたみたいに校則違反して先生に捕まりたくないの」


「いいじゃん。捕まったって。あたし今日は染めてるしデカピアスしてるしネックレスつけてるし化粧してるし」


「だからそれが嫌なの。ってかもう6月だよ。志望校決めないと、ヤバいんじゃない?」


「だってー、あたしぐらいのレベルでも行けてて制服が可愛くて校舎がキレイなとこなんてそうそう見当たらないもん」


「それはそれで蜜らしいけど」





だって………ってか
高校なんてまだ大丈夫。
いいところなんて
無いんだし。