イジワル王子に恋して

自転車を乗り捨てると
圭くんは彩子の腕を引っ張って、ぐいぐい家に入る。

玄関で靴が脱げなくて
おっとっとってなる。


彩子のローファーは
お行儀悪く玄関にゴロッて転がったまま。


圭くんは
彩子の腕をひいたまま、いつもの廊下を突き進む。


な…
なんなのっ?


彩子は何が何だか分からないまま。


校庭での
幸せなキスは何だったんだろぅか。


帰り道も圭くんの背中にしがみついたまま、
ドキドキしながら何も話さずに帰ってきた。


そして…
最後には圭くんのベッドに押し倒された。