イジワル王子に恋して

屋上を飛び出していった彩子。


圭は追いかける事もできずに
自分に直撃したものを手にとった。


これ…


赤い水玉のボンボンがついたゴム。


小学生の時
誕生日にあげたんだっけ。


あいつ…
まだ持ってたのか…


あれ以来
誕生日なんて祝ってやった事なかったな。


あいつがせがむから
なんだか
恥ずかしくて…


彩子は毎年
ケーキを焼いて…

甘いもんが嫌いな俺に無理矢理食べさせてたっけ…



ふ…


バカ彩子…





好きだ…好きだ…
好きなんだ…