イジワル王子に恋して

「あっ…田中先輩!」

「あは。今、誰だっけって思ったでしょ?」


田中先輩は
あどけない笑顔で笑う。

「すみません…今日は眼鏡じゃないんですね?」

「焼けたら格好悪いから、今日はコンタクト。」


そう言うと
彩子の肩にポンって手を置いて
立ち上がる。


「海行かないの?」

「あ…友達が。」


そこにちょうどみっこが走ってくる。

「そか。じゃあ、あっちで待ってるから早くおいで。圭も待ってるよ」


そう言って
走って行った。



「だ…誰よ。今のイケメン。」

「え…?田中先輩。」

「え!あの眼鏡の?めちゃくちゃ格好いいっ///」


みっこは大興奮の脇で
彩子はじっと海にいる圭くんを見つめていた。