彼女が戦いの世界にまた戻ってしまうことに少なからず心が痛んだ。

勇者としては甘い。

人間にしては珍しく、心清らかで、無垢な少女だった。

まるでダニエラの様に。

だが人の世にまぎれてしまえば、夢のようにいやらしく男を誘いこんでいるかもしれないな。

アストレイはそう振り切るように部屋に戻った。