エルナディアは魔族よりも妖艶な唇でアストレイの罪悪感をついてくる。
「家族さえ作れば貴様は私の前に現れないのか?」
「そうよ」
「わかった。一度きりだ」
アストレイはエルナディアをベッドに横たえた。
細い少女の身体に、覆いかぶさると獣のように噛み付いた。
「ふふっ」
喉の奥で少女が笑ったところで、目を覚ました。
身体は倦怠感に襲われていた汗だくだった。
「夢か…」
汗をぬぐうと、隣で眠るダニエラの顔が目に入った。
夢の中とはいえ、愛するもの意外を抱いてしまったという気まずさがダニエラに触れるのをためらわせた。
ベッドを抜け、バルコニーに立った。
「エルナディア」
勇者の名前を呼んでみた。
その声は空しく消えて行き、安堵を覚えた。
そうだ。
自分はすでに勇者とは関係ない道を歩き始めた。
ダニエラを救ってくれた勇者を一人にした罪悪感を抱えて生きていく。
それが自分の罪だ。
「家族さえ作れば貴様は私の前に現れないのか?」
「そうよ」
「わかった。一度きりだ」
アストレイはエルナディアをベッドに横たえた。
細い少女の身体に、覆いかぶさると獣のように噛み付いた。
「ふふっ」
喉の奥で少女が笑ったところで、目を覚ました。
身体は倦怠感に襲われていた汗だくだった。
「夢か…」
汗をぬぐうと、隣で眠るダニエラの顔が目に入った。
夢の中とはいえ、愛するもの意外を抱いてしまったという気まずさがダニエラに触れるのをためらわせた。
ベッドを抜け、バルコニーに立った。
「エルナディア」
勇者の名前を呼んでみた。
その声は空しく消えて行き、安堵を覚えた。
そうだ。
自分はすでに勇者とは関係ない道を歩き始めた。
ダニエラを救ってくれた勇者を一人にした罪悪感を抱えて生きていく。
それが自分の罪だ。



