―悠斗side―











『―…悠斗…?』








俺は、いつも通りにバンドの練習後バイトに行き、夜中に帰ってきた。


家―…基、今世話になってる親戚の家に入り自分の部屋に入ろうとすると、隣の部屋のドアから妹が顔を覗かせていた。








「なっちゃーん、お兄ちゃんをお出迎えしてくれるの〜?」








俺は、シスコンだったりする。

バンドのメンバーに、「顔はいいのに可哀想な奴」って笑われた。


自慢するワケじゃないけど、俺は以外と顔はイケてるらしい。


因みにV系バンドだから、軽めのメイクをしてる。

ファンの子からは、「カッコイイけどカワイイ顔」なんて言われてる。


あ、因みにボーカル。








「悠お兄ちゃん、疲れたなぁー☆

膝枕してー?」








俺がそう言って、寄り添うと








『はぁ?

何それ、キモイよ』








って、捺は俺を軽くあしらう。






昔は、もっと仲が良かった。
何するのも一緒だったし。

二人で寄り添ってたし。



何より、捺は甘えん坊だったから。