「ちゅーしてくれたら、目覚めるかも…」 「…ふざけんな」 一発軽く殴ってやった。 それでも、えへへ、と笑う由稀を見るとなんだかため息が出る。 「…由稀は悩みなんてないんだろうね」 「あるよーっ!! 僕にだって悩みぐらいあるよっ!!」 「へぇ。どんな?」 「ちーちゃんが相手にしてくれないとか、最近晩ごはんが手抜きだとか、朝起こしてくれないとか………」 「ねぇ、由稀。 いい加減にしないと、マジでぶっ飛ばすよ」 「…ごめんなさーい」