「ならよかった。 …あ、稜ちゃん、お茶用意できなくてごめんね? 茶道部にでも行けば、稜ちゃんなら盛大にもてなしてもらえると思うんだけど」 「別に構わん。 家事全般すべてを千夏に任せている身故、ここで機嫌を損ねるなど筋違いもいいところだろう。 …それに、俺がいつも飲みたいと思うのは千夏が淹れてくれるお茶だ。 俺の中では幾ら高価な茶でも、千夏が淹れなければ価値などない」 「………稜ちゃん、それはおおげさかと」 どうして稜ちゃんは、こんな時代錯誤な口調なのだろうか。