Not Forgiven?

「どうして、意図的に千夏ちゃんを切りつけたくせに今さら自分を責めるの？」



みんなが彼の方を振り向く。


暗がりに浮かぶ……ビー玉の瞳。


瞳の色とともに、すきま風に靡く色素に薄い髪の色が彼には異国の血が流れていることを物語っていた。



「なっ……！」

「純真無垢な千夏ちゃんの心を弄んで散々痛めつけて、ずたずたにして嘲笑ってた君が今さら自分を悔いるなんて、おかしな話だよね」



口調こそ穏やかだが、その声色に感情はこもっていない。