「ね、すごいと思わない? あたし、この世で一番大嫌いな子のそばで、ずっと何年も親友のふりしてきたのよ。 それも、完璧にね」 「すごいと思うでしょ」と、今度は自らの問いに自ら肯定している。 ……親友のふり、ね。 「そうね。 なら、その親友のふりをしてくれていた人を本気で信じてた私もすごいと思わない?」 逆に私が問いかけると、瑠璃は露骨に嫌そうな顔をして眉をひそめた。 きっと、私が負け惜しみでも言うだろうと踏んでいたのだろう。