無意識のうちにバランスを崩して、舞台から落ちる。 下は地面…、きっとどこかを打つだろうな。 瞬時に痛みを覚悟した。 「……………」 …ん? こない…。 痛みが、こない。 そっと目を開けようとすると、誰かに口元を布みたいなもので覆われた。 「………っ!?」 声を出したくても、いくら声を発そうとも、届くはずがない。 「……ゃん、ちーちゃん!! ちーちゃん、どこーっ!?」 「千夏ー!!」 「千夏ちゃん、どこ!?」 「千夏、出ておいで~」