「見た!?今の!!」 「由稀くんに平手打ち……!」 「何様のつもり!?」 あぁー……。 やっちゃったよ。 どうする? この事態。 「…これじゃ、ショーどころじゃないね」 ポツリと呟いたのは、当人の由稀。 私の手形がついたままの頬を擦りながら、慣れているように観衆を眺めている。 「どうします~?美波先生」 慶ちゃんが舞台裏にいた、さくら先生を呼ぶ。 さくら先生は、裏から出てこの状況を見て、ため息をひとつ。