〈可愛らしい容姿で王子4人をも虜にしてしまう、魅惑のマドンナ・鮎川千夏ちゃん!〉 アナウンスの終了を待たず、さくら先生が私の背中を押した。 「えぇ!?」 前のめりにこけかけた体勢を何とか持ち直す。 大きな声出しちゃったけど…… 周りを見渡してみる。 そこには、人、人、人……… そこにいる、すべての人が私を凝視している。 …女子からの冷ややかな視線を感じるのは、私の気のせいだろうか。