「大丈夫じゃな……」 「この際、そんなこと関係ないわよね」 「…はい?」 「だって、『大丈夫じゃない』なんて言っても、もうやるしかないんだから」 そうなんだけど…… 私にも心の準備というものが……… 〈…───では、登場していただきましょう!〉 …えっ!? もう!? 「ほら、もう覚悟決めな」 「えぇ!?」 さくら先生に舞台の袖まで連れていかされる。 もうあと一歩踏み出せば、舞台の上に立てる距離。