「えーっ!! ちーちゃんひどーい!!」 稜ちゃんの気持ちは嬉しかった。 …だけど、稜ちゃんでもできる職業ってホスト以外に思い当たらない。 若干時代錯誤な口調とこの無愛想さ。 まともな接客業は無理だろう。 「…雨、やみそうにないね」 ふと、窓を見て慶ちゃんが呟いた。 昨夜から降り続く雨は、やむどころか強さを増している。 「念のため雨戸も閉めてあるんだけど、風も強くなってきたみたいだね。 すごい雨の量だし………」