「…にしても、千夏ちゃんもさすがは兄妹よね」 先生がいきなりしみじみと言う。 ……“さすがは兄妹”? 「…何の話ですか?」 「そのドレス。 とっても似合ってるって話」 「あ……」 ───…そうだった。 私、今これ着てるんだった。 先生があんまり気さくに話すから、このこともすっかり忘れてた…。 「……私はどうもそうは思えないんですけど」 改めて鏡で自分の姿を見てみる。 …確かに、念願のウエディングドレスを着れたことはとても嬉しい。