「あら、不安がることなんてないじゃない。 鮎川先生も、稜介くんも、由稀くんも、夏川くんまで一緒なのに」 「だからこそ、不安なんですよ……」 深いため息を吐く私に、「まぁそういうとこもあるかもね」と苦笑を洩らすさくら先生。 …むしろ、ほとんどの不安はそこにあるんですけど。 「じゃあ、もうそろそろあたし行くね。 裏方の仕事も手伝わなきゃだし」 そう言って、瑠璃が座っていたイスから立った。 ……そうだ。 瑠璃には瑠璃の仕事があるのに、無理言ってきてもらってたんだった。