「稜ちゃんは余計な心配しないで。 逆に厄介になりそうだから」 「…すまない。 なら、由稀が千夏の代わりに弁当を作ってはどうだ。 一応は家庭科部員だと聞いたが」 「一応、じゃないよ。 れっきとした家庭科部員ですー」 「ならば、弁当を作るなど容易いことだろう」 「うん、そう言われればそうだけど。 僕、夜型人間だから朝弱いんだよね…」 「いいよ、いいよ。 由稀はお菓子専門だから、寝ぼけ眼で料理なんかされると朝から台所が大変なことになっちゃう」