「由稀、どうして早く慶人や俺や千夏に渡そうとしなかった?」 「だ~か~ら~、今思い出したんだって。 今まで忘れてたんだから仕方ないじゃん」 「仕方ないじゃないよ。 なんでそんな大事なこと忘れてたんだよ~!!」 「「「お前もな」」」 「…何も3人揃ってお兄ちゃんいじめなくても」 ───…別に慶ちゃんをいじめてるわけじゃない。 いじめたいとも思わないし。 きっと、この自分のことを棚に上げた発言はいつもの天然ボケだから本人に悪気はないのだろう。