「…はい」 「千夏に何の用があった?」 「ちょ………、稜ちゃん!! そんなの稜ちゃんには関係ないでしょ!! ほら、職員室で慶ちゃんも待ってるの。 家で由稀とリューク、2人きりだろうし…。 早く帰ろ、ほら!!」 京束くんに迫る稜ちゃんの背を剣道部の部室に連れてゆこうと懸命に押す。 ───…京束くん、びっくりしてたじゃない。 稜ちゃん、言葉が言葉だから迫られたりしたら堪ったもんじゃないんだから。 「あの…、鮎川さん………」