「別にそういう意味ではない」 「なんで稜介って、そんなにお堅いのかな~」 「はいはい、もう由稀もあんまり稜ちゃんいじめちゃダメ。 ほら、慶ちゃんも早く座って」 「「は~い」」 平日に兄弟全員揃って晩ごはんなんて、そうそうない。 いつも由稀と2人だから静かな食卓も、にぎやかだ。 …というより、うるさい。 「…あ、そうだった!! ちーちゃんにあれ渡さなきゃ!!」 そう言っていきなり席をたった由稀。 カバンを漁って、何やら箱を持ってきた。