しばらくして戻ってきたと
思ったら、新条さんはなぜか
ソソッとあたしの傍に
寄ってくる。


『?』って思ったあたしに、
新条さんは小声で耳打ちした。


「亜莉紗ちゃん、
ちょっといい?」


「え?」


なんだろ、唐突に?

しかも『亜莉紗ちゃん』
とか呼んでるし……仕事の
話じゃないってこと?


よくわかんないけど、何か
内緒の話がしたいことは
間違いなさそう。


周りはみんな、お酒も入って
盛り上がってるから、
たいして気にもとめられてない。


だからそのままの席で、
耳だけ寄せて新条さんの
話を聞いた。


用件を聞いたあたしは、
ちょっとビックリしたけど。


「わかりました、そうします」


「了解。
結果はまた教えてね♪」


イタズラッぽくウインク
した新条さんに、あたしも
笑顔で頷いた……。





     ☆☆☆☆☆


_