「よかった、サイズは
ピッタリみたいだね」


パパからちゃんと伝えて
あったみたいで、たしかに
サイズはカンペキだった。


「それじゃ、行こうか」


歩き出したマッキーに、
あたしは無言でついてく。


マッキーはさっきの
出入口の所まで戻り、
あのとき爽介ってヤツが
消えてった方へと進んでった。


こっち側が、店舗に
繋がってるみたい。


ほのかに漂ってた甘い
匂いが、一気に強くなる。


たいして歩かないうちに
狭かった通路は終わって、
広いスペースが開けた。


正面にはひとつだけ、
会議室で使うような四角い
テーブルと椅子がある。


向かって右側には、
業務用の大きな冷蔵庫。


左側は、上の方はガラスが
はめられた壁で仕切られ
てて、厨房になってた。

広い調理台やシンクや、
こっちにも冷蔵庫……。


――あ。さっきのヤツらだ。


厨房には3人、コック服を
着た人が忙しそうに作業してて。


コック帽をかぶってたんで
すぐにわかんなかった
けど、そのうち二人は、
さっきの爽介と貢だ。