「ここも、マネージャーの
お客様とか通ることあるから。

その時に中からうるさい
着メロとか聞こえて
きたら、スタッフの品格
疑われちゃうでしょ」


イヤ、あたしの不満は
そこじゃないんだけど。


てゆーか、こまかっ。


でもま、規則じゃ文句
言ったってどーにもなん
ないだろうから、あたしは
しぶしぶ了承して、


「じゃぁ、着替えてきます」


キーをチャリッと握り
直して、廊下にマッキーを
残してロッカールームの
ドアを開けた。


なるほど、入ってすぐ、
またドアがふたつ並んでる。


あたしは右側の『GIRLS』
とプレートのかかった方に
進んだ。


ロッカーはちゃんと手前
から番号順に並んでたし、
迷うこともなく自分の
ロッカーを見つけ、制服に
着替える。

気づいてなかったけど袋の
中には靴下もあって、
ロッカーには黒のジミな
靴が入ってた。


ちゃんとそれも身につけて
全身きっちりウェイトレス
になって、マッキーの待つ
廊下に戻る。