あたしがサトと連絡を取り始めた同時期くらい。



地元のヨシコからビックリする報告がきた。


「元気?」

ヨシコからの電話に、あたしは「元気だよー」と明るく答えた。


ヨシコとは高1の時、たまに遊んだくらいで連絡がきたのが意外だった。

「どうしたの?」

あたしが聞くと、ヨシコはちょっと黙って、それから嬉しそうに言った。


「あたし結婚するの」


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「はぁ!?」


ヨシコの発言にビックリしてしまう。


結婚!?

だって、ヨシコは地元の女子高に通っている。
すごく頭がいいのに、「トップじゃなきゃ意味がない」と言って、超進学校を蹴って、私立の女子高に行った。
普通レベルの女子高だから、ヨシコは1年からずーっと当たり前にトップだと、同じ学校に通う子から聞いていた。

そのヨシコの口から「結婚」の言葉はかなりな衝撃だった。
あたし達はまだ17歳だ。



「子供がね、出来たの。親に反対されまくったけど説得して結婚する事になったんだよね」


「え?子供!?いや・・・、相手の人は?え?学校は?」

混乱しながらあたしは質問した。


「相手は22歳の人。働いてるよ。学校は辞めちゃった」

嬉しそうに答えるヨシコ。


「そうなんだ・・・。でも、あたし達まだ17だよ?ビックリだよ」


「年齢なんて関係ないよ。あたしがこの子を産みたいって気持ちが強かっただけだから。これが母性ってヤツなのかな?」


「母性・・・?あたしにはちょっとわかんないけどさ。何であたしに報告してくれたの?」