コンコン!! 「ん?」 「片づいた~?私完璧だよ」 「まぢかよ!俺まだまだ」 確かにまだまだ。 逆に散らかっている。 「手伝おうか?」 「うん、頼む」 散らかっているものを箱に詰め込んだ。 「お~!!」 嘘のように片づいた。 「サンキューな、奈々香」 「うん」 明日は引っ越し。 一輝の一緒なのは良かったけど 挨拶もできないで愛菜とさよならするなんて。 考えてもいなかった。