当日、私と一輝は一緒に一階におりた。 リビングに入っすぐ、居ても経ってもいられなくてお母さんに言った。 「私、引っ越ししたくないよ。転校なんてやだよ!一輝と一緒にいたいよ…!」 「奈々香…」 と私の肩に一輝が手を置いた。 お母さんはただ私を見つめてる。 「聞いてる?さよならするのは嫌だ」 「あははは」 お母さんが笑った。 「なにがおかしいの?」 「引っ越しは一輝くんもだよ」