私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―



俺も神野も関係ない。



なぜか伶はそこを強調して和人に言った。


和人は眉間にシワを寄せながら答える。




「全く関係ないなんてことはないさ。俺も美鶴も深青も、高校の同級生だからな。」


「さぁ?少なくともこちらに面倒を持ってきたのは君の恋人を拉致した犯人なんだけどな。」


「深青のお人好しは諸刃の劔だからな。あつかいが大変だろ。お人好しなのに、
人を信用しない。」


「さすがは元彼氏。わかるじゃないか。だがいまは高校時代より酷いんじゃないか?」


「そこはさすがに分からないが…高校時代も酷いもんだったぞ。」




なんだろう。雰囲気は怖いのに会話は私を詰ってるようにしか聞こえない。


なんの攻防なんだこれ。


わけがわからないよ。


私は医者が来るまで2人の私に関する論争ちっくなものをハラハラしながら見守った。


…いや、不本意にも見守らずにはいられなかった。