私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―



「なっ…」



和人は驚いて絶句した。


だけど伶はそのまま続ける。




「佐野さんが驚いているのは自分が大して関係ないという事実についてだろう?残念ながら真実だ。君は大して理由もなく拉致された。なぜか?考えればすぐに察しはつくはずだな?」




確かに和人は大して関係ない。だけど、なぜそれで驚いたんだろう。

自分が殺されていたかもしれない事実よりもそちらが大事だと言うことだろうか。


わからない。


わからない。ということが思いっきり顔に出ていたんだろう。

和人と伶は同時にため息をついた。



なんか、バカにされた気分だ。



いや、伶に関しては馬鹿にしてるにちがいない。