和人だ。間違いなく。 高校の時と同じ。 肌は白くて少し細身。顔立ちも髪色も、別れたあの日のまま。 私は信じられなくて、和人の顔を覗き込んだ。 和人は和人で茫然と私を見つめ返してきた。 「み…お…?」 声も、同じ。 あの、別れた日のまま。 「和人、なんで…」 私はとにかく状況を把握しようと和人に尋ねた。 だけど和人は首を横に振って、『わからない』とだけ答えた。 とにかく、伶に。 そう思った私は和人を支えながら八雲邸のインターホンに向かった。