「さて、布団も敷けたし、今日はもう質問終わりにして、寝たら?」
私は立ち上がりながらそう伶に提案した。
伶も窓枠から身体を離して、そうすると答えた。
私は笑う。
「じゃ、また明日ね。オヤスミ。」
そう言って部屋を後にした。
まいったな。
本当。
伶には勝てないや。
私はそう思いながら自分の部屋に入ってベッドにダイブした。
しかし、和人がそんな大きいこと隠してただなんてな…
お兄さんが行方不明だってことは聞いてたけど、それ以外は全く知らなかった。
和人がこの部屋に遊びに来た時のことを思い出す。
『相対性理論?こんなの好きなんだ?』
『女にしては珍しい?』
『いや、深青らしいんじゃないの。俺も好きだよこういうのは。』
私の本棚を見てそう言った和人。
なぜか、その姿が伶に重なった。