誰と?




「ってことは…」


「相変わらず頭が回らないやつだな。…君が会った蛎崎 美鶴は本物の蛎崎 美鶴じゃないってことだ。」




そんなバカな。


だって、




「私のケータイ番号とアドレス知ってた。」


「蛎崎 美鶴を殺害してケータイ奪ったんだろ。」


「話だって不自由しなかったし。」


「ある程度知った上で君を踊らせるためだろう。」


「そもそもなんで和人の話なんか…」


「知るかよ。」




ムカッ。




私はムダだというもう1人の私の忠告を無視して反論にでる。




「全然違和感なかったよ。そもそも友達の顔曖昧とかありえないから。伶ならどうかしらないけどさ。」




私はそう言い切った。だけど伶はそんなのどこ吹く風で




「ならどうして卒業アルバムを見て首をかしげた?なぜ佐野 和人の話をしたとき友人の話は出てこなかった?さらに言えば君はあまり必要以上に人に近付かない質だ。すべての事実が指すのは必ずしもひとつじゃないが可能性としては高いだろ。」