「ただいまぁ」 あの後、私は家までの道のりを仲摩君と他愛ない話をしながら帰ってきた。 「おかえり亜弥。 あら、具合悪いの?」 私の声を聞いて奥からお母さんがやって来た。 「うーん… ちょっと風邪っぽくてさぁ。 ご飯いらないから…」 「そう、わかったわ。 きっと疲れてるんだわ… 部屋でゆっくり休みなさい」 「ありがと、お母さん」 短い会話を終わらせて自分の部屋がある2階への階段を上がった。