おばあちゃんには、奏美が何をしようとしてるのかお見通しだった。

「それから、最近嫌な雲が見えるから、十分気をつけるように。」

「何それ?」

「奏美はあまり気にしなくてもよろしい。ただ身の回りの異変には気をつけるんだよ。」

「うん。わかった…。」

おばあちゃんは、予知能力に長けている。

きっと何かを感じ取ってるに違いない。

奏美は小さな不安を胸の奥に閉じ込めて、その言葉通り自分は気にしないよう努力することにした。