そんな事を考えると必ず頭によぎるあの影。

森で出会った銀髪の人。

普段は忘れているのに、沙欄先輩のこと考えると必ず出てきてしまう。

―――私って二人に恋してしまったの?!

うわの空でボケっとしてると、剣が後ろからボールをぶつけてきた。

「おい!奏美!ボーっとしてると襲うぞ!」

「うわっ!バカ!何言ってんのよ!あんたに襲われるくらいなら切腹じゃ!」

相変わらずバカなやり取りをしている。