魔法玉とは、魔法界の手紙のようなもので、必須アイテムである「水晶玉」を通して文字や映像をやり取りするものだ。

メールみたいなものかなと奏美は思った。

「ビエッタの娘と孫がそれぞれ花摘みとして一緒に仕事をしているから、魔法界の蜜はあの一家が支えている。
私は、自分の分だけを摘んできて、こうして飲んでるんだよ。」

「ふーん。」

奏美は話を聞きながら、残りのお茶を一気に飲みほしてしまった。