Morning moon

「味は申し訳ないですが、保障できません。たぶん苦みがあると思います。
でも一気に飲みほして下さい。」

不安そうな顔でコップを受け取ると、二人は一気に中身を空けた。

「何も変わらないな…。」

お父さんは何を想像したのだろう?
飲んだら自分も数時間だけ魔法使いになるとでも思ったのか?

「この薬の効果は5時間です。今午前9時ですから午後2時には効き目が切れます。

念の為、1時半には飲食を止めるようにしておいて下さい。

その時間は、僕らの方できちんと合図を出します。

では急ぎましょう。みんな支度がありますからね。」

4人でぞろぞろと奏美の部屋のクローゼットの中へ消えた。