「3年生は大変ですか?」

「もうカリキュラムがハードでね。6年制になったとはいえ、やっぱり大変だよ。」

「そうですよね。命にかかわる仕事ですから。」

奏美がジュースのストローを弄びながら答えた。

「家の方は落ち着いた?」

「あ、はい。もうすぐ四十九日なので。それが終われば…。」

有りもしない四十九日のことを言われると、少し胸が痛む。

「おばあちゃんいい人だったよね。」

「そうですね…。優しい人でした。」

「またいつかどこかで会える気がするよ。」

「え?」

「ああ、ごめん。亡くなっても自分の心からその人は追い出せないから。そういう意味で会えるってことだよ。」

「そ・そうですよね…。」

先輩は時々ドキっとすることを言う。