Morning moon

「やあ奏美!元気にしてるかい?」

「ええ、デイビスも元気そうね。」

「ごめんなさい、ちょっとカフェまで行ってくるね。何かあったら連絡して。」

「わかったよ。こっちは大丈夫、久しぶりなんだからゆっくりしておいで。」

「ありがとう。じゃあ行きましょう奏美。」

アンは奏美の腕を掴んで歩き出した。

毎日子育てに追われ、一人の時間というのが持てないアンは、数秒でも惜しいのか早足で歩く。

奏美は少しアンに同情した。

カフェに着くと、アンは時間を確認した。

「30分は大丈夫かな?」

「ごめんね、本当に大丈夫?」

「大丈夫よ、こんなことでもないと私も一人になれないの。いつもナオミと一緒。それは幸せなことだけど、やっぱり疲れちゃうわ。」

「大変なのね。」

「それで、何かあったの?」

時間が惜しいアンは早速本題を突っ込んでくる。