「そっか…あの王子様、結婚するんだね…。」

『大切な人だから』

あの言葉はなんだったんだろうか?

真に受けてしまった私がバカだったのか…

でも目を合わせていないし、奏美は自分がその相手になれるなどという想像をしたことを恥じた。

(やっぱり私には沙欄先輩しかしか…)

奏美は決意を新たにした。