足元を梅雨寒の風が通り抜けた。
少しだけ奏美の心にも隙間風が吹いたような感じがした。
そこへ人の気配がした。
「どうしたの相葉さん?」
「せ・先輩!いつからここに?」
「今来たところだけど。」
「そ・そうですか…。」
「中津川が走っていったけど、何かまずかったかな?」
「いえ、そんなことは…。」
「そう。彼も早く気付けばいいのにね。相葉さんは落とせないって。」
今来たところと言う割には、ここで起きたことを把握しているような発言
でも、それを追及するよりも、目の前に好きな人がいるということの喜びが勝った。
「先輩…私、今伝えたんです。剣の気持ちには応えられないって。でも諦めないからって言われて…。」
「それで困ってるの?」
「ええ、困ってるっていうか…。」
「人の心は難しいね。魔法で操ることもできないし。」
「魔法?!」
少しだけ奏美の心にも隙間風が吹いたような感じがした。
そこへ人の気配がした。
「どうしたの相葉さん?」
「せ・先輩!いつからここに?」
「今来たところだけど。」
「そ・そうですか…。」
「中津川が走っていったけど、何かまずかったかな?」
「いえ、そんなことは…。」
「そう。彼も早く気付けばいいのにね。相葉さんは落とせないって。」
今来たところと言う割には、ここで起きたことを把握しているような発言
でも、それを追及するよりも、目の前に好きな人がいるということの喜びが勝った。
「先輩…私、今伝えたんです。剣の気持ちには応えられないって。でも諦めないからって言われて…。」
「それで困ってるの?」
「ええ、困ってるっていうか…。」
「人の心は難しいね。魔法で操ることもできないし。」
「魔法?!」
