翌朝、いつも通りの手順を踏んで、おばあちゃんの部屋に来た。

「おばあちゃん、おはよう!」

「ああ、奏美。良く眠れたかい?」

「うん、大丈夫。」

おばあちゃんは、私が行くタイミングばっちりでお茶…じゃなくて蜜を用意しておいてくれた。

「いただきます。」

ゴクリと一口飲むと、いつもと違って少しトロみのある濃厚な液体に変わっていた。

「あれ?いつもと違うよ?」

「覚醒したんだからね、少し濃いめにしといたよ。口に合わないかい?」

「ううん、そんなことないよ。とっても美味しい!」

奏美は、一気に全部飲み干した。

「じゃあ行ってきます!」


こんな感じで、少し濃い目の蜜を飲むようになり、満月の日の覚醒も、だんだんはっきりとわかるようになってきた。