おばあちゃんは、お茶を一口すすった後、静かに言葉を発した。

「奏美、確かに何か関係があると思うよ。お前たちが行った旅行でもあったんだろう?」

「うん…あの時は巨大な触手が伸びてきて、理華を海の中に引きずり込もうとしたの。」

「異変は海からやって来てるみたいだねえ。」

「そうなの?」

「まだ詳しいことはわからないけどね、十分注意するんだよ。でも力の使い方も注意しないとね。」

「はい。」

奏美の力は、気分でオーラをまき散らす程度だが、それはコントロール出来るようになってきていた。

けれど、自分の意思で力を使うことはまだ上手ではない。

海の時のように、本当に必要に迫られないと発動できない。