「兄ちゃん、なんか兄ちゃんに会いたいって人が…」

『あっ、』

「あっ、」

「もしかしてあの時の子?」

「あっ、はい」

「大きくなったね。けど、昔の面影があるから君だって分かったよ」

お兄さんにカードを見せる。

「私、願いごと書きました」


「…お兄さんは魔法使いですね」

お兄さんに笑顔を向けながら、そう言う。

「あのもう1つお願いしてもいいですか?」


お兄さんに近づき、耳元で囁くーー、

「弟さんと仲良くなりたいです」

お兄さんはクスッと笑い優しい笑顔を見せてくれた。
「叶うよ、きっと」


くるっと振り向き、私は聞く。

「あの、あなたの名前は」

「1-6H、菫」

「えっ、同じクラス!?」

「うん―」