黒宮のとんでもない発言からやっと一日が経った。



いっそのこと夢ならどんなにいいかと思うが、紛れもなく現実である。



昼休みになった途端、教室の外に明らかに隣のクラスからじゃない男も混じった、男の群れができていた。



どうやら梨久の隣の転校生を誘いに来たらしく、やたら廊下が騒がしい。



「うわ!これだと、購買に行けないじゃん!限定まぐろパンがっ」

「自分の心配かよ……神無月さんも購買?」

「えっと……」

「高田俊哉。梨久とは友達だから、困った事あったらいつでも頼って」

「そうなんだあ。うん、ここの購買はおいしいって聞いてたから、楽しみにしてたんだ!」



そんな会話を俊哉たちがしていると、梨久が席を立つ。