━一ヶ月後━

事件がおきた。
メイヤが隠しておいたはずのアーサンのコレクションが消失した。
物が物だけに対して騒がれなかったのだが、一人目をギラギラさせている人物がいた。

魔王だ。

すでに魔王は好奇心の固まり。
一人で捜索を開始した。

「犯人はアーサンのはず。まずはアーサンの部屋からだな。大事なものは近くに置きたがるのが人の心理というもの」

魔王は既に探偵きどりだ。
推理マンガの読みすぎである。

まず例の宝箱を調べてみた。

空っぽだった。

(……!)

魔王の中で何かが一本に繋がった。
魔王は『浮気を勘繰る彼女』のような目をしている。

そして、宝箱の底を調べてみた。

「やはり……」

宝箱はニ重底だった。

「同じ所には隠すはずはないと思うとでも思ったかアーサンめ」

今日の魔王はキャラが違った。

その後、城にアーサンの断末魔が響いたのは言うまでもない。




修得:女の第六感