魔王家

「ここか！」

アレンはアーサンの部屋を見つけた。

緊張の面持ちで中に入る。

「あそこが地下へ繋がってるのか」

中に入ってすぐ、魔王や二人の部下が通ったと思われる地下通路の入口が目に入った。

重要なポイントを確認したアレンは、ほっと一息つく。

「後はここをクリアして、魔王もえと戦うだけだな……」

アーサンのベッドに横になりながら、感慨にふけるアレン。

「しかし、部屋をぱっと見た感じ宝箱らしきもの見当たらないな」

魔王の日記に記されていた宝箱とやらを見てみたかった。

「まさかな……」

ふと何かを思ったアレンは、ベッドの下を覗いてみる。

「ははは、男なんてみんな同じだな」

『大切な物はベッドの下』というのは、既に普遍的なものだった。

アーサンの宝箱も案の定そこにあった。

「さて中身はっと」

軽快に開けると宝箱の中身は宝の山だった。

いや宝箱だから宝が入っているのは当たり前なのだが、それは『宝』の山なのだ。

「ちょ、これ、凄っ」

中身は魔王のアルバムやらビデオコレクション。

アレンの知る『もえ』が沢山いた。