『じゃあ、どうしてこんな所にいるの?

ケーキ嫌いな遥は用がないはずだよね?』


「うっ……」


再び訪れた窮地に遥は言葉をつまらせた。

その代わりとでも言うように由依が口を開く。


「ハルちゃんは仕方なく来ただけなんだよね、連れてこられて?☆」


由依の言葉にうんうん頷く遥。

由依は確認するように遥を見ると、さらに言葉を続ける。


「それで僕たちのことこっそり見てたら、まるで恋人同士みたいに仲良さそうにしてて、いてもたってもいられなくなって、出てきちゃったんだよね?☆」


「……っ!?」


頷き続けていた遥だったが、最後のフレーズでビクッと肩を震わせた。