何事かと振り返る店員や他のお客さんたち。


もう、恥ずかしい!!

穴があったら入りたいっ……//


茹でダコのように真っ赤になって縮こまる私の目の前で、由依はさっきまでの泣きそうな顔がウソのようにパーッと表情を明るくしている。


「カナちゃん、あーん?☆」


周りの人の関心がよそに移り、大方の視線がそれたところで由依が仕切りなおしてすすめてきた。


もう逃れようがない。


大丈夫、由依ってそういうの気にするタイプじゃないし、スルッといけば……。


意を決し、身をかがめてフォークに唇を寄せた。


その時……?